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エコー (人工衛星) エコー(英:Echo)は、アメリカ航空宇宙局によって打ち上げられた世界初の受動型通信衛星である。これは、表面を金属でコーティングした気球型の人工衛星であり、マイクロ波の信号を反射するようにできている。地上の送信局から発せられた電波がエコー衛星に当たって反射し、受信局に到達することにより通信を行う〔JPL The Mission and Spacecraft Library 〕。 == エコー1号 ==
1960年5月13日のエコー1号を搭載したソー・デルタの打ち上げの失敗の後、エコー1A号(通常、エコー1号は1A号を指す)が1960年8月12日に打ち上げられ、1519 x 1687 kmの低軌道(LEO)への投入に成功した。この衛星は直径が30.5mの気球で、0.0127 mmの厚さ〔The Summer 2007 Edition of Invention and Technology Volume 23, Number 1, pp.40.〕の金属コーティングされたマイラーポリエステルフィルムでできており、打ち上げ時には折りたたまれている。エコー1号は、その金属薄膜の表面で電波を反射することによって信号を中継する受動的な通信衛星である。これは、中継機を用い、受信した信号を地表に送信する、現在の能動的な通信衛星とは異なる。このエコー衛星を用いることにより、大陸内や大陸間の国際電話、ラジオ音声、テレビジョン信号の伝送に成功した。 また、この衛星の面積/質量比が極めて大きかったため、その軌道変化により大気密度や太陽光の放射圧を見積もることができた。そして、衛星表面が可視光領域の波長の光を反射し、かつ低軌道だったため、エコー1A号は地上のほとんどの地域において、空を横切っていく様子を肉眼で見ることができた。エコー衛星はほとんどの星より明るかったため、人工天体の中で最も多くの人が目にしたと考えられる。1968年5月24日、エコー1A号は大気圏に再突入して燃え尽きた。この衛星はプロジェクト関係者により、衛星(satellite)と風船(balloon)の合成語のサテルーン(satelloon)というニックネームがつけられていた。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「エコー (人工衛星)」の詳細全文を読む
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